港北区を拠点に、さまざまな子育て支援を行う認定NPO法人びーのびーの。同法人は8月に、こども家庭庁が初めて取り組んでいる「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(はじめの100か月の育ちビジョン)」のモデル団体に選出された。妊娠期から小1までの約100カ月をみんなで大切にしたいという考えで、全国で10カ所、神奈川県では同法人のみがモデル団体に。子育てする親と社会をつなげる「地域コーディネーター」の養成や普及を行う。養成のための研修等を受け実践につなげていく。事業は年度末まで継続される。
出生率の低下と子育てしにくい環境だと感じる親世代に対し、社会全体で支援することが目的。約100カ月の期間、子どもはさまざまな人や環境等との出会いを繰り返して育つ。養成を受けているコーディネーターは7人。若者支援団体のNPO法人アクションポート横浜に関わる学生2人もメインとなって取り組み、同ビジョンの周知活動を実施している。
4つの事業
びーのびーので以前から取り組んできた事業を活用する。内容は、【1】産前産後期の居場所「産前産後のおうち」を活用し子育て家庭と高齢者の交流を行う事業、【2】赤ちゃんとのふれあい体験の参加学生や関わる学校関係者及び地域の人に、同ビジョンの広報普及活動を実施する事業、【3】地域の商店や住民に同ビジョンのチラシ等を配布し幅広い世代へのアプローチ等を行う事業、【4】こども食堂に同行し同ビジョンの普及啓発や多世代の交流の促進を図る事業――。
10月7日の「産前産後のおうち」の打ち合わせでは、コーディネーターの役割などが話し合われた=写真。「100カ月の期間、どのようなことが壁になり、どこで支援を受けられるか等を『100か月マップ』としてイラストにしてみては」という意見も出された。
アクションポート横浜代表理事の高城芳之さんは「将来子育てするかもしれない層も関わり、どのような成果を生み出せるか楽しみ」、養成を受ける山内由香梨さんは「子育て世代に寄り添い(必要な情報等を)伝えたい」、びーのびーの担当者の関那緒さんは「子育て環境がより良くなるように力を入れて頑張る」と口にした。
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