相鉄・東急直通線建設のうち新横浜トンネルの掘進工事が今年12月に開始される。工事発注者の(独法)鉄道建設・運輸施設整備支援機構と施工業者である奥村・佐藤・青木あすなろNB特定建設工事共同企業体が16日、港北公会堂で地域住民らを対象とした説明会を行った。
同工事は、相鉄線西谷駅から東急東横線日吉駅を結ぶ直通線建設のうち「新綱島駅(仮称)〜新横浜駅(仮称)」間について行われるもの。施行区間は3304mで、新綱島方面から掘り進められる。工事平面図によれば、トンネルは新綱島駅から鶴見川下と綱島街道の地下を通り、東急東横線の直下を進みながら、マルエツ大倉山店付近より右にゆるやかにカーブ。大倉山の住宅街付近の地下を進んだ後、環状2号線の直下を進み、新横浜駅へ到達する計画となっている。
工事については密閉式シールド工法を採用。直径9・7m・長さ11・2mのシールドマシンにより毎分最大40mmの掘進速度で掘削を行い、最長で1日14m堀り進める予定。マシン組立は来月開始。掘進開始は2018年12月で、大倉山駅付近には19年9月到達予定、新横浜へは19年3月に到達予定となっている。
地盤変状を不安視
当日住民らが多数不安を訴えていた堀削影響による地盤変状への対策として、シールド通過前から通過後まで定期的に地表面変動測定を大倉山エリアの計100箇所以上で実施。また地下水位変動測定を2カ所で1日1回実施。これらを関係自治会に報告する予定。なお地盤変化があった際には、速やかに工事を休止し、対策に努める旨の確認もあった。住民からは「地域への報告頻度を多くし、会合に顔を出して、地域との信頼関係を築いてほしい」との声があがっていた。
また、万一家屋・井戸等に損害が発生した場合に公正な補償をするための基礎資料として、家屋・井戸事前調査を開始。家屋調査はトンネルのある地表面から左右約20mの範囲で約400件、また井戸は同地表面から約50mの範囲で事前調査が進められる。住民側からは「トンネルから20mの範囲では狭いのでは」という意見もあり、支援機構側は「希望があれば範囲外の方も相談を」と応じた。
参加者からは「『きたせん』の工事でも、トンネル工事の影響で工事前の地盤調査の対象外のエリアで地盤の沈下等が起こっていた。大倉山は地盤の弱い地域なので非常に不安」「万全の対策をしてほしい」といった発言が同支援機構側に投げかけられていた。
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