みなとみらい21地区周辺をコースにした横浜トライアスロン大会が5月16日、17日に行われ、区内在住の神田信さん(49)が視覚障害者の一般の部で優勝した。伴走者のサポートのもと、初出場でつかんだ栄光だった。
水泳、自転車、ランニングを連続して行うトライアスロン。横浜大会は今年6回目で、身体に障害のある人が参加する「パラトライアスロン」が同日に開催されている。障害によって出場区分が変わり、水泳0・75Km、自転車20Km、ラン5Kmの計25・75Kmのコースにエントリーした。神田さんはトライアスロンに初挑戦。約30年のベテラン、綱島浩一さん(47)を伴走者とし、初のタンデムバイク(二人乗り自転車)にもまたがった。神田さんは「地元開催の大会で表彰台に立てたことがうれしい。楽しく完走できた」と笑顔を見せた。
反省踏まえ猛チャージ
神田さんは都内に勤める会社員。30代で視力が低下し、暗い所はほとんど見ることができない。しかし学生時代は水泳に打ち込んだこともあり、今でも障害者水泳大会で上位入賞するほどの実力の持ち主だ。トライアスロン出場のきっかけは「50歳になる節目に、新たなことに挑戦しよう」という幼馴染の誘いからだった。
神田さんは16日のエリート部門、17日の一般部門でエントリー。水泳では2人にチューブをつないで泳いだほか、初の伴走者を担った綱島さんはカーブする際、「右に90度。3、2、1」などとカウントダウンしながら進んだ。互いに不慣れな部分もあり、初日は完走したものの最下位でゴールとなった。
悔しさで火が付いた神田さん。翌日は反省を踏まえ、2人で作戦を綿密に練った。水泳はチューブのたるみ具合で距離感を計るなどして調整。タンデムバイクも息をぴったりにそろえ、最高時速は約40Kmまで上った。結果、総合記録1時間28分32秒でゴールした。綱島さんは「経験者として技術を伝授してきたが、まさか優勝してしまうとは。神田さんの不屈の精神に感服です」と話し、固い握手を交わした。
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