9月12日付けで都筑警察署長に就任した 鑓溝(やりみぞ) 裕也さん 都筑区在住 55歳
強く優しく 人に寄り添う
○…「まちを良くしようと一生懸命で、防犯への意識が高い地域」。就任直後に実施した秋の全国交通安全運動で地域の人々とふれあい、そんな印象を抱いた。運動期間中は大きな事故もなく無事やり遂げたものの、まだ始まったばかり。気は緩めない。「歴代の署長たちのように地域との関係を継続し、より住みやすく、より明るいまちを目指していきたい」と意気込む。
〇…大和駅前交番から警察人生をスタート。緑警察署や第一機動隊、詐欺事件や贈収賄を取り締まる捜査2課など、様々な現場を経験した。昨年春から1年半は凶悪事件を扱う県警捜査1課長を務め、今年7月に発生した津久井やまゆり園の殺傷事件をはじめ、県内を揺るがす事件の捜査に尽力。どんな現場でも心に留めているのは被害者や遺族の存在だ。先の事件でも被害者やその周辺の人々の声に耳を傾け続けた。「犯人を捕まえても被害者はいなくならない」。犯人逮捕はあくまで抑止の一つとし、犯罪のない世界を目指す。
〇…横浜市西区出身。幼い頃、親に叱られる時は「交番に連れて行くよ」が決まり文句で警察官は怖いと思っていた。それが交番に落し物を届け褒められたことで「優しい」という印象に変わり、憧れが芽生えた。警察官を志したのは10歳の時。交通事故で叔父が他界し、弟の死を悲しむ父を見て思いをより強くした。以降、警察で役立つからと、大学で簿記の資格を取るなど迷うことなくこの道を目指してきた。「この仕事は誰かが辛い時に一生懸命になれるのがいい所」。いつか夢見た強くて優しい警察官の姿を今も追いかける。
〇…センター北は昔から買い物によく訪れていたため、馴染み深い場所でもある。「24時間仕事」を掲げる中、先日妻と署の周辺を散歩したのがつかの間の安らぎだった。年末にかけては事故が増加する時期。1件でも多くの事件、事故を発生させないことを目標に、区内の安全を守る。
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4月27日~4月27日