意見広告・議会報告
「ともに生きる社会」の実現に向けて 神奈川県議会議員 しきだ博昭
平成28年7月26日、県立津久井やまゆり園において19名もの尊い命が奪われ、27名が負傷するという凄惨な事件が発生し、国内外のみならず社会に計り知れない衝撃と不安を与えました。
事件の容疑者をこうした凶行に駆り立てた背景には、障害者に対する偏見や差別的思考があったとされています。私たち神奈川県議会は、再びこのような事件を繰り返すことのないよう、この辛さと悲しみを力に変え、障害の有無にかかわらず、一人ひとりの個性と人格が尊重され、県民誰もが、その人らしく暮らすことのできる社会の実現に向けた決意を内外に示すため、「ともに生きるかながわ憲章」を県当局とともに定めました。
この憲章の理念に共感していただき、題字を手掛けてくださいました書家・金澤翔子さんのやさしくかつ力強い「ともに生きる」のポスター掲示やチラシの配布を継続的に実施し、この事件を決して風化させることなく、県民一人ひとりが深く胸に刻み、障害者に対するあらゆる偏見や差別を根絶していくための取り組みを私たちは続けています。
事件発生当時、県議会厚生常任委員会に所属していた私は、事件現場や入所者の仮移転先である津久井やまゆり園芹が谷園舎を幾度となく訪問し、入倉かおる園長をはじめ関係者と意見交換を重ね、入所者・家族の支援体制の充実、やまゆり園の再生などについて議論を重ねてきました。
現在、引き続き、ともに生きる社会推進特別委員会の委員として、さらには、ともに生きる社会かながわ憲章推進ワーキンググループの座長として、「ともに生きる社会」の実現に向けて、あの痛ましい事件から2年の節目を迎えた今日、自らのさらなる努力に拍車をかけていく決意を新たにしています。
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![]() 昨年7月31日に、金澤翔子さんが津久井やまゆり園芹が谷園舎を訪れ揮毫した「祈」
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