専門医が分かりやすく解説 目のお悩みQ&A 第7回『緑内障の目薬はずっとつけないといけないでしょうか?』
現在、緑内障の治療で唯一エビデンスがあるのが、『眼圧を下げること』です。眼圧を下げる最も簡単な方法が点眼で、緑内障を進行させないため複数の点眼が必要になることもあります。
点眼を使い適切な眼圧値を保つことで緑内障が進行しないで済む訳ですから、基本的にはずっと点眼を使い続ける必要があります。しかし、この点眼には目の周りが黒ずんだりくぼみが強くなる、まつ毛が伸びる、喘息、心不全等の副作用やアレルギー反応を起こしやすい種類もあり、使い続けることが難しい場合や、何種類も点眼を使っても目的の眼圧まで下がらない場合もあります。
そんな時には手術やレーザーの治療が必要になります。手術では、目の中の水を結膜の下に流すバイパスを作る線維柱帯切除術という方法が主に行われます。大きな効果が期待できる反面、目に細菌が入る合併症のリスクもあります。線維柱帯形成術(SLT)というレーザー治療は眼圧を下げる効果は2─3mmHg程度とされますが、外来で5分程度で治療でき、『点眼の本数を少しでも減らしたい』という時にはとてもよい方法です。
また、白内障手術の時に小さなチタン製のステントを使うことでより眼圧を下げやすくする方法もあります。点眼使用が難しい、煩わしい場合にはSLTやステント併用白内障手術などを考えてもよいかもしれません。
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