「極めて重要だった日米首脳会談」 前外務副大臣 衆議院議員 鈴木けいすけ
バイデン大統領就任後初めての首脳会談となる菅総理大臣との日米首脳会談が4月16日にワシントンで行われました。これまでも、オバマ大統領(以下当時)就任後初の米国での首脳会談は麻生総理とでしたし、安倍総理とトランプ大統領、小泉総理とブッシュ大統領など、民主党政権の時期を除けば日米関係は極めて緊密に保たれてきた経緯があります。
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しかし、今回の日米首脳会談は、国務・国防両長官の最初の外国訪問先が日本だったことと併せて、アメリカの明確な意思がこれまで以上にあらわれたものでした。
世界が注目していたのは、トランプ政権下での中国への厳しい姿勢がバイデン政権でどうなるかということ。その意味で、私もですが、日本政府が様々なチャネルでアメリカ側に中国や東アジア情勢の危機的状況を伝えてきたことが奏功し、バイデン政権下でもアジアの安定とそれ以上にアメリカ自身の安全保障戦略として中国に厳しい姿勢で臨むことが明らかとなったことは、我が国にとって、また中国の脅威にさらされる多くのアジア諸国にとって極めて重要です。冷戦下の米ソ対立では、自由主義陣営の最前線はドイツをはじめとする欧州でした。今回の米中対立にあっては、地政学的なその最前線は日本であり台湾であり、まさに東アジアです。
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2020年代半ばに経済規模で米中が逆転すると言われ、またデータ駆動型社会における独裁国家の優位性や軍事技術の現状を考えたとき、また尖閣や南シナ海、香港やウイグルでの中国の行動など、習近平体制下の中国が2017年以降明らかに変質したことを踏まえ、アメリカも事態を極めて深刻に受け止めています。まさに従来とは別次元の脅威といっても過言ではありません。私達の暮らしや日常を守れるかどうか、外交・安全保障が極めて重要な政治課題になりつつあります。(4/21の締切前に執筆)
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