4月に横浜市歴史博物館の館長に就任した 佐藤 信さん 都筑区在勤 68歳
「足元に眠る歴史楽しんで」
○…「いい展示をしていくだけでなく、それに基づいた体験も味わえる場所にしていきたい」。4月に4代目の館長に就任した。博物館勤務は初だが、「開館当時に足を運んでいたし、初代館長は大学の大先輩、何だか縁を感じる場所」と笑顔を見せる。驚いたのは、学芸員だけでなくボランティアが積極的なこと。「地域との繋がりを大切に共に新しい博物館の歴史を紡いでいきたい」
○…大学では、日本古代史を専攻。これまで文化庁や大学などに勤務し、文化財の調査や研究、教育に関わってきた。中でも奈良に残る歴史的文化財について、歴史や美術、考古学の視点を持ち総合的に研究する『奈良学』は忘れられない経験だ。「奈良の全て知らないと研究できなかった、喫茶店や居酒屋文化まで様々研究したよ。次は横浜学の研究だね」と目を輝かせる。
○…東京都出身だが、大洋ホエールズ時代から好きという大のベイスターズファン。「平松政次投手や遠藤一彦投手が好きで一生懸命応援していたよ」と満面の笑み。「優勝した試合にはチケットがなくて足を運べなかったけど、当時の新聞はたくさん買ったっけ」と懐かしむ。「博物館からスタジアムまで電車で一本になったので、コロナが落ち着いたら早速試合を見に行きたいな」と思いを馳せる。
○…来館者から「子どもの頃に歴博に来て歴史が好きになった」と多く寄せられるが、実は自分もその一人。大学一年生の時に大塚遺跡の発掘を手伝ったことがきっかけとなった。「足元には生活の息吹が眠っている」と心躍らせた学生時代は今に繋がる。「子どもが見つけたものを尋ねられるようなそんな場所になれば」。研究者を志した始まりの場所で新たな挑戦が幕を開けた。
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