区内にできた12のフリーライブラリー巡りが楽しめる「つなGO!はちのじライブラリー」が10月27日から始まった。各ライブラリーの本は基本的にどこで借りても返してもいいもの(一部除く)。「面白いから誰かに読んでほしい」という思いをのせた本が、”はちのじ”に巡り人や地域を繋いでいく。
アメリカ発祥のフリーライブラリーは、庭先などに設置された巣箱型の私設図書館。立ち寄った人が手続きなく自由に借りたり返したり、時には誰かに読んでほしい本を寄付したりできる仕組みになっている。
今回の取組を企画したのは、2021年から自宅前にフリーライブラリーを設置した黒沼宣子さん(川和台在住)。「店舗や緑道など区内全域にフリーライブラリーが広がれば」との思いから、ヨコハマアートサイトの助成金事業に応募し、採択された。このたび、そんな思いに賛同した12の個人・団体が個性的なライブラリーを製作し、オープンさせた(一部製作中)。
イベント期間は来年1月31日まで。都筑区役所に設置される「たびするはちのじぶんこ」はつづきブックフェスタの期間中(11月16日〜18日)のみ開設される。
全ライブラリーの詳細や開設状況は区民活動センターや各地区センターなどに置かれたチラシのほか、ウェブページhttps://novokito.com/8b/tsunago2023/でも確認できる。
顔が見えない良さも
各ライブラリーは大きく分けて川和〜加賀原エリアと荏田〜センター南エリアに点在。それぞれが独立して運営されており、開設時間や運営方法など統一されたルールはない。黒沼さんは「個々がゆるーく繋がればいい。どう転がっていくか分からないところが面白い」と話す。イベント期間後に続けるのも止めるのも自由だ。
知り合いに紹介され参加した荏田東在住の小島道子さんは、9月末に「小鳥文庫」をオープンさせた。「絵本が家にたくさんあったし、何か面白そうと思った」と参加理由を話す。本箱は夫の手作り。「気が付けば置いてあった本が減っているので、喜んでもらっているのかな」と話す。黒沼さんは「顔が見えないのがフリーライブラリーのいいところ」と笑う。
各ライブラリーは順次オープンし、各所ごとでデザインの異なるしおりが配られている(無くなり次第終了)。14枚のしおりを全部集めると、裏面に様々な昔話が盛り込まれた1枚の絵が完成する仕組みだ。
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