区内勝田町に残る国指定重要文化財「関家住宅」が11月18日、特別公開された。通常非公開だが、所有者の協力で2005年度から毎年1回、公開を実施。定員計200人のところ、約1200人の応募があった。
関家は戦国時代に小田原北条氏の家臣だったという伝承を持ち、江戸時代の初めから勝田村の名主を務めた。関東地方でも最古級と考えられる主屋の建築は17世紀前半、書院は18世紀前半、表門は19世紀中ごろに建てられた。敷地も含めて重要文化財に指定されているのは珍しいという。
見学は、もとは平屋建てだった表門から。明治24年に養蚕業を行うために2階部分が増設された。「門だけでも歴史が分かる」と市歴史博物館の学芸員が解説する。
続いて門正面に位置する主屋へ。開口部の少ない閉鎖的な作りで、屋内は格子窓「しし窓」からわずかに光が差し込む程度。一歩足を踏み入れると薄暗さが際立つ。学芸員によると「家を守ろうという意識の表れ」だという。この主屋は2002年から05年に、大規模修繕ですべて解体して古い木材のまま組み直した。古い木材は和歌山県から取り寄せた記録も残る。主屋から続く書院は、接客用に建てられた。「カミザシキ」「シモザシキ」と呼ばれる十畳2室の座敷があった。金沢区から来た見学者は「古民家に興味があるので参加した。古さに圧倒された。良く残っていたと思う」と話した。
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