都筑区でリフォーム業などを営む株式会社エリアプロジェクト(小杉駿介代表)はこのほど、原料に横浜産のモルト(麦芽)粕などを使ったエナジードリンク「エナジーハマー」を開発した。生産に際し、6月20日(木)からクラウドファンディングを開始する。
きっかけはコロナ
小杉さんがエナジードリンクの開発を思い立ったのは、2020年のコロナ下真っ只中。日常生活にさまざまな制限が課される中、小杉さんは「横浜を元気にできないか」と思案していた。ふと、自身が飲んでいたエナジードリンクが目に入り、「横浜産の原料を使ったエナドリを作れば、街を元気にできるのでは」と開発を思い立った。
飲料開発のノウハウなどを持たない小杉さんは、ビール醸造事業などを行う株式会社横浜ビール醸造所=中区=に協力を依頼。了承をもらい、開発に着手した。当初、生産工場の選定などで開発は難航したが、23年に入りようやく試作が可能になった。
廃棄物活用でサステナブルに
商品開発にあたって最初の壁はエナジードリンクに必要な力強さ。何度か試作するものの、「味がパッとしなかった」(小杉さん)。なにか良い素材はないか、と悩んでいたところ、横浜ビールの担当者から「モルト粕を使ってみては」と提案を受けた。
モルト粕とは、ビールを生産する過程で発生するもので、本来であれば廃棄されてしまうもの。小杉さんは横浜ビールから譲り受けたモルト粕を液状に加工し、ドリンクに加えたところ、麦の旨みが加わり、味が一層よくなったという。
また別の協力者のアカガミコーラ研究所=港北区=から「香料にカルダモンと山椒を使ってみては」と意見をもらった。試作すると思ったとおりの力強さが加わり、完成にこぎつけた。
小杉さんは「観光客や横浜で働く人に飲んでいただき、横浜の新たな特産品として根付いてくれたら」と意気込む。
今後は季節限定で、浜ぶどうや浜なしを使ったエナジードリンク作りにもチャレンジする予定だという。
売上を地域に還元
エリアプロジェクトは本業のほか、毎月1回「みなきたマルシェ」を開催するなど地域貢献事業を積極的に実施しており、「エナジーハマー」の売上の一部はそうした事業に還元するという。「コンセプトは『地域循環型エナジードリンク』。エナジーハマーを軸に横浜全体を元気にできたら」と小杉さんは話している。
目標300万円
生産に際して6月20日からクラウドファンディングを実施。目標金額は300万円で、初回生産は8000本を予定している。締め切りは7月21日(日)。価格は1本350円(税込)。内容量は200ミリリットル。7月15日(月)の「海の日」から販売開始の予定(場所は未定)。
クラウドファンディングに関する詳細は左記二次元コードから。
![]() 生産者と話す小杉さん(左)
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