横浜市指定の無形民俗文化財「南山田の虫送り」が今年も7月20日(土)、同地区で開催される。主催は南山田町内会(宮本誠一会長)と虫送り行事保存会(齊藤一雄会長)。
「虫送り」は、稲作が盛んだった地域で害虫を追い払い、豊作を祈願する江戸時代から伝えられてきた伝統行事。南山田地区では7月の土用の間の土曜日に行われている。
町内会会長の宮本さんによると、火のついた松明の明かりで虫を集め、「ヨーイヨイ」の掛け声や囃子に乗せて、町外の早渕川へ送り出したのだという。水田がなくなった地域では行事も行われなくなったが、同地区では町内会に降りかかる災いを害虫に見立て、1976年に復活した。
地域の子どもたちが松明を持ち、練り歩く様子は長年、同地区の夏の風物詩として親しまれており、2005年に市の無形民俗文化財に指定されている。
180本の松明手に子どもら練り歩く
当日は、町内会や保存会の役員らが、120cmほどの竹の先を割り、油を染み込ませた松明を約180本準備。午後6時に山田神社=南山田町3795=に集合し、高張提灯やお囃子の先導のもと、南山田小学校の児童らを中心に子どもたちが松明を手に、中原街道を通り、牛久保東なつみかん公園=牛久保東2の25の5=まで、約1時間かけて練り歩く。
なつみかん公園では、子どもたちが手に持ってきた松明を集めて焚き上げ、お囃子や獅子、おかめ、ひょっとこなどの踊りが披露される。雨天の場合は順延。
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