加賀原在住の山崎征男さん(81)=人物風土記で紹介=は、サッカーのヘディングに代わり、パンチングを有効とするニュースポーツ「フリー・サッカー」を提唱。普及活動に努めている。
山崎さんは、神奈川県教育庁でスポーツ行政を所管する生涯学習部長としてスポーツ振興に関与してきた。現在はスポーツライターとして、昨年10月に刊行した著書「スポーツ新時代へ」を上梓するなど、スポーツのあり方やルールの「科学性」を取り上げる振興活動を続けている。
サッカーのヘディングに関して、身体的負担の面から警鐘を鳴らす山崎さん。米サッカー協会では2015年、脳震とうへの安全策として、10歳以下にヘディング禁止、11歳から13歳までに回数制限を設けており、日本サッカー協会も21年に、15歳までの育成年代に対し、ヘディングのリスクに関するガイドラインを策定している。山崎さんは「各国の方針は、実際に起きている弊害やリスク、科学的研究に応じたもの。これを多くの人に知ってもらい、議論を深められたら」と話す。
批判せず、共存を
山崎さんが提唱するフリー・サッカーは「できる範囲でヘディングを避けながら、サッカーを楽しむことはできないか」と考案したニュースポーツ。プレー人数や競技時間など、基本的なルールはサッカーと同じだが、ペナルティ・エリア外とゴール得点以外で、ヘディングに代わりパンチングを有効としている。
山崎さんは「フリー・サッカーなら、発達途上の若年層や首が細く弱い女性なども身体的負担をかけずに楽しめるのでは。従来のサッカーを批判するわけではなく、共存させることで多くの人にサッカーの魅力を発信できたらうれしい」と優しく微笑んだ。
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