都筑吹奏楽団 念願叶い初の演奏会 企業楽団の解散から6年、市民吹奏楽団として初舞台
2005年、NEC横浜事業場の閉鎖に伴い、解散したNEC横浜吹奏楽団。それから6年目の今年、メンバー達は『都筑吹奏楽団』として、「再び自分達の演奏会を行いたい」という夢を実現させる。
『都筑吹奏楽団』(小俣泰雄団長)は団員数約40人、平均年齢47・3歳の円熟味ある”大人”のバンド。モットーは「テクニックでは若い人に負けることがあっても『音を楽しむ』ことでは負けない」だ。
同吹奏楽団の前身、NEC横浜吹奏楽団は1986年に結成。現在ららぽーと横浜がある場所にあった「NEC横浜事業場」の活性化を目的に設立された。当時、楽器や楽譜は母体となるNECが出資、講師は陸上自衛隊東部方面音楽隊の隊長の平山孝也氏が務めた。事業所内のイベントだけでなく、地域の音楽行事などの活動も行っていた。だが、2005年に同事業場は閉鎖。NEC横浜吹奏楽団も解散が決まり、所有する楽器は当時、新設校だった東山田中学校へ、楽譜は鴨居中学校へ寄贈された。
しかし、団員のほとんどは音楽をやめる気は無かった。「この仲間達で音楽を楽しんで地域の人に喜んでもらいたい。環境はどうであれ、一生音楽を続けていきたい」。そんな思いが一つになり、解散と同時に、団員達は自分達で楽器を用意し、『都筑吹奏楽団』を結成。団費や設備も無くなったが、”音楽を楽しみたい”。その気持ちを胸に新たなスタートを切った。
恩師を思い皆の気持ちは一つ
これまで区内の東山田中、緑区の鴨居中、中山中などを練習場所として地道な活動を続けてきた。しかし大きな演奏会を開くには資金もなく、所有する打楽器が一切ないため難しかった。そんな団員達の心を奮い立たせた出来事が恩師、平山さんの体調不良。「先生を元気づけたい」との一心で、無理を承知で6月の企画、準備を進めてきたという。だが、何とか演奏会にこぎ着けると思った矢先、平山さんは5月1日に他界。「私達に音楽の素晴らしさを教えてくれた、最高の恩師、平山先生のためにも必ず成功させたい」。演奏会の日は平山さんの四十九日。いい演奏を届けられるよう、練習にも熱が入る。
演奏会は6月18日
都筑公会堂で13時開場、13時30分開演。入場無料。ホルスト/吹奏楽のための第一組曲、ジャパニーズ・グラフィティX「時代劇絵巻」他。問い合わせなどは、団員の岸川さん【携帯電話】090(5440)0578へ。
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