都筑区戦没者遺族会 の会長に、今年4月から就いたのが川和町在住の中山昌司さん(81)。
遺族会は年に1回、都筑区戦没者戦争犠牲者追悼式を開催している他、2カ月に1回の役員会や会員同士の交流などを図っている。会員数は156人。年々減少傾向だが、新潟から転居してきた人が昨年の追悼式の様子を紹介した本紙の記事を見て入会したという。
自身は1943年8月14日生まれ。畑仕事をしていた母が機銃掃射で撃たれて亡くなった。車もなく、すぐに病院に行けず、リヤカーで運ばれたが助からなかった。中山さんが2歳になる4日前、終戦のわずか5日前だった。兵隊だった父は死に目に会うことは叶わなかった。
中山さんは6人きょうだいの末っ子。母が亡くなり「祖母はいたが、長姉は苦労したと思う」と当時の家族の様子を慮る。母の顔は覚えていない。「写真を見て『そうかこの人が母なのか』と思うくらい」と話す横顔は少しさみしげだ。
遺族会には父が入っていたことから、継続して入会した。会長として、本日8月15日に日本武道館で行われる全国戦没者追悼式をはじめ、区、市、県の追悼式などにも可能な限り参加する
国内で戦没者遺族会ができたのは終戦から2年後の1947年。日本遺族会の会長は「戦後は100年経たなければ終わらない。遺族会も100年は守っていきたい」と語っており、中山さんも同意する。「遺族を一人でも多く追悼するとともに戦争をしてはいけないことを伝えていきたい」と決意を示す。
悲惨な戦争をいかに語り継いでいくかが課題。「これからの未来ある人たちが悲惨な目に合わないよう、学校の授業などでもっと取り上げてほしい」と願う。
なお遺族会への入会は戦没者遺族であることが確認できれば可。問合せは事務局【電話】045・943・4058(都筑区社会福祉協議会内)。
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