新百合丘一輪車クラブの所属で川和町在住の山本聖華さん(20)と都内在住の棟方翔也さん(21)が、「全日本一輪車競技大会」のペア部門で総合優勝を果たした。2人は昨年も総合優勝しており、今回で2連覇となった。山本さんは「練習の機会も少なく、不安もあったが優勝できて良かった」と話した。
一輪車競技は、音楽に合わせて回転技やバランス技などを披露し、その総合得点で競い合う。審査の基準には「技術・表現・構成・魅力・落車有無や回数など」が挙げられる。
全国大会には、昨年の入賞ペアや予選を勝ち抜いた31チームが出場。昨年の大会で優勝した2人は、シード権を得ており、全国大会からの出場となった。全国の猛者たちが演技を終えていく中、山本さん・棟方さんペアの出番はラスト。昨年の王者としてプレッシャーもかかる中、華々しい演技で会場を魅了した。
山本さんは「披露する演技が完成したのは、大会の3日前で、不安も大きかった。(来年は海外に進出するため)棟方さんとのペアは今年で最後になるので、優勝できてよかった」と振り返る。
世界を舞台に
山本さんは、園児の頃から幼稚園にあった補助輪付きの一輪車で遊んでいた。小学2年生から本格的に競技を始めると、その才能を開花させていった。棟方さんとは、小学生の時から大会で1位を争うライバル同士だった。棟方さんが同クラブへ加入したことをきっかけに、昨年の春からペアを組んだ。高い技術力を誇る山本さんと、豊かな表現力を持つ棟方さんは相性抜群。山本さんは「お互いに支え合いながら、練習や大会に臨んでいる」と話す。
山本さんは、高校生の時に、アメリカのオーディション番組「アメリカズ・ゴット・タレント」で準決勝まで進んでいる。7月には、アメリカで開催された「国際一輪車競技大会」にも出場。グループ部門では優勝を果たすなど活躍の場を広げている。
来年からは、サーカス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の一員として、北アメリカ大陸の各地で、一輪車の演技を披露する予定だ。
山本さんは「現役で活動できるうちに、一輪車の演技を世界各地で見せて、魅力を広めていきたい。引退後は起業して一輪車競技を普及したい」と展望を語った。
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