神奈川県司法書士会横浜北支部の支部長を務める 板垣 徹宏さん 緑区在住 48歳
社会を支える「ワクチン」
○…横浜北部4区をエリアとする支部は130人が加盟する。支部長として力を入れるのが広報。制度紹介が一般的といわれる士業の広報で、会員紹介の冊子を作成。掲載を希望する会員の情報をスポーツの選手名鑑のように一冊にまとめ、公共施設などに配架した。会員からも高評価で「かかりつけ医を見つけるような感覚で利用してもらえれば」としてやったりの笑みを浮かべた。
○…高校時代まで京都市内で過ごした。「海が見たい」と神戸の大学を志望。浪人し、翌年横浜の大学に合格。上京した。「海は近くなかったですが」と苦笑い。メディアへの興味から大学では放送サークルを立ち上げ、就職はラジオ局に。ただ昼夜を問わない厳しい職場環境に加え、インターネットの台頭もあり、改めて将来を模索。「人を救う仕事がしたい」と一念発起し、法律の世界を目指した。
○…1週間のうち3日司法書士事務所でアルバイトし、残り4日は寝食以外を勉強に充てた。1年目は全く歯が立たなかったが、2年目であと一歩まで迫った。背水の陣で臨んだ3年目で合格。弁護士事務所に3年務めた後、「司法書士がいなかった」センター南で開業した。「弁護士は手術をする外科医、司法書士はトラブルを未然に防ぐ『ワクチン』。地味だけれど社会の役に立っているし、救われる人も多い」とやりがいと使命感を口にした。
○…中山や野毛で同業者や青年会議所でつながった仲間と酒席を共にするのがリラックスタイム。「一人では全然呑まない。皆とワイワイやるのが楽しい」と朗らかに笑う。休みの日は6歳の娘と4歳の息子と一緒に遊ぶ時間が至福のひと時。「全然手がかからないんですよ」と嬉しそうに目尻を下げた。
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