10月27日に開所した認知症&予防カフェ「とんとん センター南」の代表を務める 鈴木 忠弘さん 茅ケ崎中央在住 70歳
交流の輪つなげ「故郷」に
○…センター南駅周辺の茅ケ崎中央地域は開発が進み、マンションが立ち並ぶエリア。遠方に住む高齢の親を自宅付近に呼び寄せる人が増えていることや、老人会がないことを受け「高齢者の居場所づくりを」と今年の春から動き出した。「とんとん」は、在住地域を問わず扉を叩けば誰もが訪れられるようにと願いを込めて付けた名前。「町内会の縛りがない場所にしたかった。ここで過ごす時間が潤いになればいい」
〇…町内会長を務めた昨年、高齢者向けイベントを提案したが実現しなかった。「子ども向けイベントは沢山あるのにね。寂しいでしょう」。そこで、昨年9月から早朝の都筑中央公園でラジオ体操を自主的に実施。初めは4、5人だったのが今では毎日約20人が集まり、あいさつや世間話をする間柄に。「区内の認知症カフェを回った時もお茶の時間が一番盛り上がっていた。皆話がしたいんです」。ここで生まれた小さな輪をさらに拡大していくのが「とんとん」での目標だ。
〇…福島県出身。学生時代から人前に立つことも多く、生徒会長を務めた経験もある。「人の上に立つのは下働きのようなもの。聞き役に徹して、整理整頓するのは得意だったかな」。大学卒業後は保険会社に就職し、仙台、高松、福岡など転勤で全国を飛び回った。その頃からの座右の銘が「大地を愛せよ」。どこに赴任してもその土地を故郷のように愛そうと心がけてきた。青年会議所や勉強会に積極的に顔を出すなど、早く地域に馴染もうと励んできた経験があるからこそ、呼び寄せの高齢者の気持ちや地域交流の大切さがわかる。「団塊世代なのは私も同じ。ここでの暮らしを一緒に楽しみたい」
〇…転勤続きだった「旅人」が区内に腰を据えて16年。80坪の畑で野菜を作るのが毎日の楽しみだ。自身の3人の子どもが故郷と呼べるまちになるよう、これからも地域活動にまい進していく。
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