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旭区・瀬谷区版 公開:2018年3月15日 エリアトップへ

「第12回大人の塗り絵コンテスト」で入選した 辺田(へだ) 義雄さん 若葉台在住 82歳

公開:2018年3月15日

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辺田(へだ) 義雄さん

飽くなき思いで上位へ

 ○…河出書房新社が主催する「大人の塗り絵コンテスト」。今回は全国各地から6千点以上の応募があり、旭区内で唯一の入選となった。普段は若葉台中央自治会の老人会「やまゆり会」の大人の塗り絵・切り絵サークルで活動し、仲間とともにコンテストへ応募。「良い絵だと思ったから出したけど、期待はしてなかった。決まった時は『やった』という感じだったね」。作品は3月31日から東京都渋谷区のBunkamuraギャラリーで展示される。

 ○…千葉県出身。物心がついた頃から絵が好きな少年だった。子どもの頃から風景を描くことが好きで「4年生ぐらいの時、朝早く学校へ行って、校長の住む家を描いていたら先生に褒められたんだよ」と思い返して微笑む。中学では教諭と一緒に画家の教えを受けることもあったが、家計を支えるために働きに出たことで絵は断念。それでも絵を描きたい気持ちは抱き続けていた。

 ○…左官業に従事していた父親の影響で、自身も左官の道へ進んだ。「家計のために働き始めたけど、昔は腕が良いと評判で。今でいうスカウトの声がたくさんかかってね」と誇らしげ。経験を積んだ後に自身の会社を立ち上げた。しかし、バブル崩壊後に倒産。「当時は天狗になっていたかも」と振り返るが、苦労を乗り越えた後も知り合いのつてで左官の仕事を続けることができた。「一度覚えた技術は忘れないよ」と職人の顔を見せ、仕事は80歳まで続けたという。

 ○…妻と2人の娘の4人家族。18年ほど前から若葉台に移り住み、現在は妻と2人で暮らしつつ塗り絵や写真をもとにした写生を楽しむ。サークルの創始者が飲み仲間だったことから、5年前の立ち上げ時から参加。時にはアドバイスを求められ、仲間たちからも慕われる。「良い絵が描けても満足することはない。サークルのライバルたちに負けず、次はさらに上を狙いたい」と言葉に力を込めた。

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