2018年が明治150年にあたるのを記念し、神奈川県立公文書館(中尾)で「明治百五十年 神奈川県百五十年 明治維新と神奈川県」が行われている。同館に所蔵されているペリー来航時の様子を伝える絵巻「金河奇勝(かながわきしょう)」のほか、西郷隆盛の書簡など54点の貴重な資料を見ることができる。会期は9月16日(日)まで。
今回の展示で最も注目されているのが「金河奇勝」。1854(安政元)年のペリーが横浜に来航した時の様子を、幕末の画家・春木南溟が描いたもので、横浜の実業家・山口八十八氏が収集した歴史資料のひとつ。この絵巻を含む1017点の山口氏のコレクションは1978年、同氏の長男・栄一氏により、同館に寄贈されている。
富士ゼロックスがレプリカ製作
同展開催のきっかけは、伝統文化継承に関する貢献事業に取り組む富士ゼロックス神奈川(株)(西区)から昨年2月ごろ、複製品製作の話があったこと。同館では明治150年に関する事業を検討していた時期だったこともあり「金河奇勝」の複製を依頼した。約1年をかけて完成したレプリカは、同社の高度な印刷技術が生かされ、原本の風合いが再現されたものとなった。
全開展示が可能に
「金河奇勝」は約15mの絵巻のため、展示スペースの関係もあり、これまで一度に広げて見ることができなかった。展示中のレプリカは、絵巻の軸を取り付ける前の段階のため、これまで不可能だった、すべてを広げて見渡せる全開展示が可能になっている。「明治150年に向けた企画を考えていた時でしたので、ちょうどぴったりのお話をいただき、感謝しております。すでに多くの方に来館いただいていますが、会期も通常より長くなっておりますので、より多くの方に来館していただければ」と企画に携わる齊藤達也課長は話す。会期は9月16日 まで。入場無料。詳細・問い合わせは同館【電話】045・364・4461へ。
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