横浜富士見丘学園中学校・高等学校の地理研究部が、7月27日と28日に開催された中高生が参加する「第11回全国高等学校鉄道模型コンテスト」に出場し、2部門で全国3位と特別賞などを複数受賞。ファンタジーな世界を表現した独自の作風が高く評価された。
同コンテストは東京ビッグサイトの青海展示棟で開催され、全国から約140校が参加。同校は規定の大きさでジオラマ力を競う「モジュール部門」で高校生による作品「夜のINARI」=写真上=が審査員特別賞(ベストファンタジー賞)と、ベストプレゼンテーション賞の2つを受賞。一畳レイアウト部門では中学生が制作した「夏の三段滝」=同下=が全国3位にあたる加藤裕治賞を受賞した。
幻想的な世界表現
高校生6人が制作した「夜のINARI」は、副部長の斎藤彩花さん(2年)が京都観光で訪れた伏見稲荷大社から着想を得たもの。「神社の夜景がきれいで、作ってみたいと思った」と斎藤さん。部員たちの賛同も得て、2年生に進級してすぐに制作を開始した。
幻想的な雰囲気を表現するため、周囲の景色はオリジナルで作った。こだわりは千本鳥居をイメージして爪楊枝で作った100基の鳥居。神社を囲む海はランタンがぼんやりと浮かぶ様子を表すため、リアリスティックウォーターを幾層にも重ねて作り出した。
斎藤さんと部長の遠藤愛理(めり)さん(2年)、能登有澄(ありす)さん(同)の3人は「来場者からは色合いも褒められた。受賞できてうれしい」と笑顔で喜びを語っていた。
滝の勢いに工夫
中学生4人が制作した「夏の三段滝」は、福島県にある三段滝がモデル。3年生の峯村千夏(ちなつ)さんは「部員から難しいという声もあったけれど、勢いのある三段滝を表現したかった」と振り返る。滝は水槽用のろ過フィルターで実験を重ね、勢いよく流れる様子を作り出した。周囲の岩は石膏で手作りしたもの。強豪校を抑え、全国3位を受賞したことに峯村さんは「良い賞がもらえて満足。来年も頑張りたい」と語った。
毎年全国上位の成績を収める同部は、現在13人の部員が活動に励む。顧問の中山憲一教諭は「鉄道模型が中心のコンテストでファンタジーな作風が際立ち、ファンも多い」と明かす。部員たちは「作り出すと夢中になれる。海外の風景もいずれは作品にしてみたい」と笑顔で話していた。受賞作品は、同校で開催される文化祭の地理研究部のコーナーで展示されるという。
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