台風15号による高波が金沢区の福浦・幸浦地区の護岸を破壊してから、およそ1年。台風シーズンを前に全長約3・2Km、高さ約3mの護岸のかさ上げが完了した。消波ブロックの設置完了などは先になるが、横浜市は昨年と同程度の高波は十分に対応できるとする。また、完成後は上部を利用した海釣り施設の設置を検討している。
かつての護岸は高さ約1mで、「当初設計した時には、10mを超える高波は想定していなかった」と市の担当者は話す。この護岸復旧では、「今後発生しうる最大の高潮・高波を防護できる設計」を基本としている。具体的には、昨年の台風15号の高波の高さや、観測史上最大の高潮被害をもたらした伊勢湾台風が横浜港に最も大きな高潮を生む経路をとった場合の潮位に、大潮の満潮位が重なった場合を想定している。
前述の規模の高波に対応するため、護岸には以下の3つの防護ラインを設計した。【1】既設護岸前面に直立消波ブロックとパラペット(エリアによっては異形消波ブロック)を設置【2】護岸上の壁を高さ約3mまでにかさ上げ【3】現在、暫定的に土のうが置かれている緑地の道路側に防潮堤を設置。このうち8月末までに完成したのが【2】の部分だ。市担当者は「近隣の企業の方々は甚大な被害で大変な思いをされてきた。台風シーズン前に、まずは安心していただきたい」と話した。
上部は海釣り施設に
直立消波ブロックの上部は、幅約8mのスペースができるため、市は上部を海釣り施設に活用する検討をしている。市担当者は「(海釣り施設にするには)安全対策や照明の設置などもしなければいけない。地元の皆さんや市民の意見を聞きながら、しかるべき予算をつけて進めていきたい」と話した。
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