二俣川駅南口周辺で工事が進められている都市計画道路「鴨居上飯田線」(本宿・二俣川地区、さちが丘地区)。横浜市は2月9日、事業用地内で明け渡しが滞る民有地に対し所有者に代わり撤去作業などを行うため、土地収用法に基づく行政代執行を神奈川県に請求した。市の道路事業で行政代執行請求が行われたのは11年振り。
「鴨居上飯田線」は都筑区池辺町から泉区上飯田町をつなぐ都市計画道路。旭区内では二俣川駅南口周辺の「本宿・二俣川地区」(1270m)と同地区から西側に接続する「さちが丘地区」(360m)で整備が進められている。
市道路事業で11年振り
行政代執行の対象となっているのは、民有地の木造建物(屋根の一部)や工作物など。建物全体の撤去の必要はなく、居住者の退去は求められていない。
市は1988年に同事業の認可を取得。地元関係者への周知を行い、事業用地取得を進めてきた。しかし、対象地では任意による解決が図れず、市は2020年1月15日に神奈川県収用委員会に明け渡しの裁決を申し立て、同年11月5日に権利取得の裁決を受けた。明け渡しの期限は昨年3月5日だったが、約11カ月が経過した現在も土地の明け渡し義務が履行されないため、行政代執行請求が行われることとなった。市の道路事業で行政代執行請求が行われたのは、2011年に緑区内の都市計画道路整備の際に実施されて以来、11年振りとなる。
来年3月開通へ
「鴨居上飯田線」(本宿・二俣川地区、さちが丘地区)は23年3月を目指し工事が進められている。幅員は18mで車道2車線(片側1車線)、両側に歩道が整備される。完成すると、保土ヶ谷バイパス(南本宿インターチェンジ)との連絡強化、二俣川駅周辺の生活道路に流入している交通の転換による交通の円滑化と安全性の確保、二俣川駅へのアクセス性向上が期待される。また、その他の未整備区間の整備予定は決まっておらず、早期の開通が望まれている。横浜市道路局の担当者は「工事は最盛期を迎えています。近隣住民にはご迷惑をお掛けしておりますが、安全第一で進めていきたい」と話す。
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