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連載9 ちょっと役立つ 口腔と歯の話 テーマ「睡眠時無呼吸症候群」
「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」とは睡眠中に起こる呼吸障害の一つで、心臓や血管、高血圧症、糖尿病などの合併症を引き起こし、時には死に関連する疾患です。症状として、いびきや日中の過度の眠気、睡眠中の窒息感や、あえぎ呼吸がある方は要注意です。SASには気道がつまり、いびきが存在する「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)」と脳卒中の方に見られる「中枢性睡眠時無呼吸症候群」があります。
OSASのよくある原因は肥満や加齢といわれており、50歳の男性で10〜20%程度、女性で10%弱の方が患っているとされています。肥満の方については減量がとても大切です。
OSASの治療法には、鼻から持続的に空気を送り込むCPAPが代表的です。比較的軽症な患者さんは、医科からの紹介状があれば歯科口腔外科でマウスピースを使用した治療が保険適用で可能です。マウスピースは下顎を前方に誘導して上下で固定し、気道を広げて呼吸の通り道を確保させる治療法です。歯周病で歯がグラついている方や、大きな入れ歯の方はマウスピースの適用になりませんので歯科での定期的なメンテナンスが大切です。
SASによる日中の集中力の低下などは、重大な事故や労働災害につながる可能性もあります。少しでも気になる症状がある方は、医科で早めに検査を受け適切な治療を行うことが重要です。
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