神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
旭区・瀬谷区版 公開:2024年2月8日 エリアトップへ

復旧支援の手、都岡から 2次、3次隊で能登へ派遣

社会

公開:2024年2月8日

  • X
  • LINE
  • hatena
所長の古屋さん
所長の古屋さん

 能登半島地震の救助支援のため、神奈川県大隊の一員として、旭消防にも出動要請がかかっている。1次隊の市沢に続き、2・3次では、都岡消防出張所の隊員らが被災地へ向かった。

復旧活動支える

 1月12日から17日の予定で、石川県に向かった第2次派遣隊には、都岡消防出張所の古屋裕樹所長(42・白根在住)が、後方支援隊のサブリーダーとして参加した。古屋さんは2021年に発生した熱海の土砂災害時、静岡県庁に詰め、全国の大隊を統括する神奈川県大隊の指揮隊隊員として、活動した経験を持つ。

 後方支援隊は、生活用品や燃料、資機材など、隊員らが被災地で活動するために必要な物資の輸送・補給および情報収集・広報活動を行う部隊。災害派遣の際、神奈川県では1〜3次の隊や役割は、年度当初に計画が決まっており、古屋さんも役割に応じての出動となった。

 1月9日に横浜を出発した1次隊は、日没後の暗い中で約300人の県大隊のため、宿営地でのテント張りとなったが、2次隊は1次隊が張ったテントをそのまま使うことができた。「1次隊は全く知らない土地で、状況把握だけでも相当時間がかかったと思う。加えて、日没後の暗い中でテントを張るのは相当大変だったのでは」と宿営地に到着して、古屋さんは改めて仲間の苦労を慮った。

水・トイレ・降雪

 宿営地は整備されていたものの、トイレや資機材を洗うための水など、生活用水を中心とした水回りの整備が軌道に乗っていない状態だった。

 後方支援隊では、水回りを整備することで、現場で隊員らの活動時間が伸ばせることから、新潟県にある簡易の仮設トイレを取り扱う業者に依頼をかけ、トイレの設置を行った。食材は、現地調達ができないため、在庫管理に細心の注意を払った。

 寒さや衛生環境が心配される中、新型コロナやインフルエンザの感染拡大の懸念もあったが、「皆自発的にアルコール消毒をするなど、出来る限りの感染対策を施していた」と隊員らの意識の高さを称えた。

 一方で期間中は「少し気を抜くとすぐに10cm位積もってしまう」ほどの大雪に悩まされた。凍結防止剤なども持参したが、雪慣れしていないこともあり、撒き方などが上手くなく、夜が明けると雪の重みでテントが押し潰されていることもあったという。

 後を託す3次隊には、同じ都岡出張所の隊員らが加わっていることは事前に判っており、「到着した彼らと顔を合わせた時は思わずホッとした」と笑みをたたえた。

道なき道での捜索

 1月15日から20日の日程で出動した県大隊の第3次派遣隊には、救助小隊として都岡出張所から金子裕宣隊長(40・相模原市在住)、森飛翔(つばさ)隊員(32・都筑区在住)、松本健作隊員(29・南区在住)、秋元漱太隊員(26・神奈川区在住)小山帝河隊員(25・さちが丘在住)の5人が参加した。

 県大隊は1次、2次同様、輪島市町野町で、山崩れによる土砂のため家屋と一緒に流された行方不明者の捜索活動に当たった。

 新潟県中越地震(2004年)と北海道胆振東部地震(2018年)で災害現場の出動経験を持つ金子さんは「どちらも土砂崩れによる被害が共通する地震。現場は車で近づけないため、途中から徒歩で2時間以上かけて行かなければならない場所のため、効果的な資機材の選定などで、これまでの経験が生きた」と話す。

 一方、小山さんは初めての災害現場に、普段の訓練とは違う戸惑いも覚えたという。「訓練には時間をかけており活動に自信はあったが、土砂の影響で道のない中、降雪も加わり、訓練とは全く違った。防寒対策なども万全を期したつもりだったが、管内に山間部を含む相模原隊などの方が一日の長があったように思う」と振り返った。

 現地に到着した16日の夕方には震度5弱の、19日には早朝に震度4の地震が能登地方を襲うなど、大小含め、余震は絶え間なく続いていた。

 土砂崩れの現場は2次災害の危険性をはらみながらの活動。活動中も「ゴーッ」という不気味な地鳴りとともに揺れが襲ったという。金子さんは「余震による更なる土砂災害が起きた場合の判断の難しさを改めて痛感した」と振り返った。

隊長の金子さん
隊長の金子さん
隊員の小山さん
隊員の小山さん
1次隊が苦労して張ったテント
1次隊が苦労して張ったテント
活動期間中も大雪に見舞われた
活動期間中も大雪に見舞われた
土砂や倒木で活動は制限された
土砂や倒木で活動は制限された

旭区・瀬谷区版のローカルニュース最新6

五輪メダリスト 卓球・石川佳純さん参加のイベントが横浜武道館で

500人を無料招待

五輪メダリスト 卓球・石川佳純さん参加のイベントが横浜武道館で

11月4日、県協会が観覧者募集

9月18日

マイボトル専用のコーヒーサーバーを横浜市庁舎内に設置

マイボトル専用のコーヒーサーバーを横浜市庁舎内に設置

プラスチックごみ削減へ実証実験

9月18日

講談師とアイドルが防犯啓発に一役

横浜市瀬谷公会堂で啓発イベント

講談師とアイドルが防犯啓発に一役

9月18日

相鉄、横浜駅西口を大規模再開発へ ムービル建て替えも

相鉄、横浜駅西口を大規模再開発へ ムービル建て替えも

構想発表、2040年代の実現目指す

9月17日

生演奏ジャズを楽しんで能登半島地震支援

生演奏ジャズを楽しんで能登半島地震支援

横浜市旭区福寿荘 9月21日  

9月16日

横浜市商店街総連合会がPayPay使い広域プレミアム商品券 10月1日から販売

横浜相原病院

9月18日と25日(各日10~13時)に復職支援研修を開催。参加者を募集中です。

http://www.yokohama-aihara.jp/

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 8月29日0:00更新

  • 7月25日0:00更新

  • 7月4日0:00更新

旭区・瀬谷区版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

旭区・瀬谷区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年9月18日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook