サンコウチョウ 文:今野紀昭(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同) 瀬谷の生き物だより172
若葉の頃5月はサンコウチョウが東南アジア方面から繁殖のため日本に渡来する季節である。雑木林で「ギィフィーチィーホイホイホイ」と歯切れのよい鳴き声が聞こえたら、今年もサンコウチョウが飛来したことが知れる。
本種はヒタキ科の鳥で混交樹林のやや暗い林に生息する夏鳥である。雄の頭部、胸は黒色、背から上尾筒は紫褐色、雌は全体に茶褐色、雌雄とも嘴と目の周りはコバルトブルーで美しく目立つ。
雄の全長は45cm、雌は18cm程である。雄は長い尾を揺らして優雅に飛ぶさまは天女の様といわれている。
昆虫類を餌とし、空中で捕食する様は英名のパラダイス・フライキャッチャーそのものである。また、和名(三光鳥)は古来この特徴ある鳴き声が、「月・日・星・ホイホイホイ」と聞きなされたのに由来する。
サンコウチョウは里山の荒廃や山野の開発でその姿を見るのが難しくなっていたが、嬉しいことに最近はその数が増えているとの朗報が聞かれる。瀬谷市民の森でも秋にも観察されるようになってきた。今年はどうであろう。
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