旭区歯科医師会と聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院=旭区矢指(やさし)町=はこのほど、手術に伴う合併症などを防ぐために口腔環境を整える「周術期事業」を始める。
周術期とは術前・術中・術後の3段階を指すもの。歯科においては術前・術後に口腔ケアを行うことで、入院患者の早期回復や退院後の生活の質向上などを図る。
同会によると、歯の表面に付着したプラーク(歯垢(しこう))には1㎎あたり10億個の細菌がいるとされ、虫歯や歯周病を引き起こし、全身の健康にも悪影響を及ぼす。また、病気の治療時にも虫歯や歯周病が関係し、さまざまな合併症が発生するとされている。
両者による周術期事業では口腔内の細菌を減らすための清掃、虫歯や歯周病の治療、適切な管理計画策定などのほか、術後のフォローアップやモリタニングなどを行う。
9月下旬には同会の集まりに、同病院の内藤正規副院長が出席。「高齢化が進むなか、周術期の口腔ケアのために先生方のお力をお借りし、医科歯科連携を進めていきたい」と会員らに呼びかけ。同会の江口康久万(やすくま)会長も、「患者の早期の回復と社会復帰を目指していきます」と意気込みを語った。
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