タイワンリス文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同) 瀬谷の生き物だより179
瀬谷市民の森や和泉川沿いの樹林で、「ゲッコゲッコ、ゲコゲコ」とか「ケッ、ケッ、ケッ」という聞き慣れない声を耳にする事がある。東南アジアに分布するクリハラリスの1種で、台湾固有種のタイワンリスである。輸入されたペットや、動物園から逃げ出したものが、鎌倉市を中心に70、80年前から野生化して分布を拡大してきた。5、6年前ついに瀬谷区にも侵入した。
タイワンリスは灰褐色で在来のニホンリスより一回り大きい。胴体が20cm位あり、太く長い尾も20cmある。天敵が少なく繁殖力も強いので、急激に数が増加して、生態系への悪影響が懸念されている。
木の実や果物が主食であるが、メジロなどの鳥の巣も襲う。野菜や果物を食い荒らし、栽培農家の被害も出ているようだ。冬期は食料が少ないため、樹皮を剥がしてしまい、一部樹木が枯れる原因にもなっている。遅ればせながら、神奈川県では「特定外来生物」に指定し駆除するというが、どの程度の成果が得られるのであろうか。
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