聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院(田口芳雄病院長)=矢指町=が3月27日付で神奈川DMAT(災害医療派遣チーム)に指定された。同院を含めた10病院が新たに指定されたことで、県内33すべての災害拠点病院がDMATを保有することになった。
DMATとは災害発生から48時間以内の急性期に活動できる機動性を持った災害派遣医療チーム。専門的な訓練を受けた医師・看護師・調整員で編成される。災害現場でのトリアージや医療情報の収集・発信、県域を超えた広域医療搬送などを行い、医療救護体制の強化を図る。
チームは県内で震度6弱以上の地震または、傷病者20人以上の発生が見込まれる災害時に知事の判断で出動。他の都道府県の災害に関しても、派遣要請があり知事が必要と判断した場合には派遣される。
2011年に発生した東日本大震災を受け、12年3月に厚生労働省医政局長は通知を出し、災害拠点病院は今年3月までにDMATを保有することが義務化された。これにより、市内では13、県内では33の病院が神奈川DMAT指定病院となった。
2隊目も視野に
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院では救命救急センターの桝井良裕センター長=写真中央=をリーダーに、医師の松森隆史さん、看護師の太田直美さん、小澤美津子さん、調整員の田中勇太さんの5人で編成。今後は国や地区が行う訓練などにも参加していく。
東日本大震災時にも市の要請を受け、被災地へ赴いた桝井センター長は「災害時は患者の数と医療に必要な資源に差が出る。見極めが問われる」と話す。今後は組織として携わることで、より高い機動力が見込めるという。
また、「地震などの災害に目が行きがちだが、傷病者が多い事故は日常でも起こり得る。DMATは重要なチーム」と話していた。同院では2隊目の編成も視野に入れているという。
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