宅地開発で伐採された、さちが丘の”蔵さくら”と呼ばれる大樹。「桜を残したい」と考える「蔵さくら移植・再生を願う会」(西村直子代表)の活動に開発業者や地元造園業者の櫻井造園土木(株)(笹野台・櫻井秀則社長)が協力し、移植に向け動き出した。
蔵さくらは二俣川駅北口から二俣川小学校方面の丘を上がった先の住宅街の一角の民有地にあり、地域住民らに愛されてきた。宅地開発に伴い伐採されることを知った西村さんらは「蔵さくら保全会」を結成。署名活動を通し、保全に向けた活動を行ってきた。しかし、計画は進み昨年9月、蔵さくらは伐採された。その後「蔵さくらに感謝の気持ちを伝えたい」という住民らの思いと、開発を行う三井不動産レジデンシャル(株)の協力もあり昨年11月21日、保全会主催で「お別れ会」を実施。活動にも一区切りが付けられた。
転機は12月上旬。三井不動産レジデンシャルから「移植するのであれば協力します」と連絡があったこと。また、蔵さくらの掘り出しや移植作業に、西村さんと以前から知り合いだった櫻井造園土木のボランティアでの協力が得られることになり、移植へ動き出した。会は新たに「移植・再生を願う会」として再始動。今年1月14日、同会・横浜市環境創造局・三井不動産レジデンシャル・櫻井造園土木らの関係者が話し合い、移植・再生の方向で合意が得られた。西村さんは「自分ができることを続け、まずは移植が決まりよかった。移植先で、より多くの人に楽しんでもらえれば」と話す。
移植先は検討中
掘り出しが行われたのは2月5日。切り株となって残っていた蔵さくらが重機を使い掘り出された。株は仮の移植場所の櫻井造園土木が所有する圃場(ほじょう)に移され、再生に向け維持・管理される。しかし、伐採時に移植を前提とした処置が施されていないため、再生させるのは簡単ではないという。また、再生後の移植先はまだ未定で、現在、検討されている。櫻井社長は「地域の皆さんの桜を思う気持ちはとても強い。地元の造園業者としてできることを協力したいと思った」と話す。
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