南希望が丘地域ケアプラザで毎月第一土曜日に音楽療法の講座を行う 赤松 靖子さん 柏町在住 58歳
「地元に大好きな音楽を」
○…毎月第一土曜に南希望が丘地域ケアプラザで行われる「うたってわくわく」。心と体の健康を目指す音楽療法プログラムだ。ただ歌うだけでなく、「この曲が流行っていた頃は何をしていましたか?」と参加者に聞き、青春時代の思い出話に花を咲かせる。長年講師を務めていた前任者から引き継いだのは2年前。最初は教え方の違いに戸惑う人もいたが、「ようやく自分のスタイルでできるようになったところ」と話す。
○…音楽を始めたのは6歳の頃。親戚の家にあったピアノで遊んだのをきっかけに習い始めた。以来、音大に憧れ、進学実績も多かった平沼高校に入学。しかし「家庭の事情で音大の受験をあきらめました」。短期大学に進学し、ピアノからしばらく離れた。再び始めたのは22歳の頃。2つの会社で講師の資格を取得した。子育てのため一度は講師を辞めるが、20年前に再び自宅でピアノを教え始めた。「悔しい思いをした分、たくさん勉強してきたから、生徒や保護者からも任せてもらえているのかな」
○…地域活動に目を向けたのは、妹が脳の病気で倒れた8年前。妹と健康な自分を対比し、「罪悪感が湧いて、私まで笑えない時期があった」。何か妹のためになることを学びたいと始めたのが脳トレの講座のボランティア。その時はあまり積極的ではなかったが、今の活動につながった。
○…地域活動の他、コロナ禍では、「お世話になった音楽家の先生方の活動の機会が減少してしまった」と自ら国の補助金を申請し、コンサートを主催。「深いことは考えずやってみたら、先生たちも喜んでくれて」とほほ笑む。最近の目標は自身が育った左近山団地で活動すること。大好きな地元で大好きな音楽を伝えていきたいという。
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