旭区歯科医師会副会長で、このほど神奈川県救急医療功労者表彰を受賞した 岡村 健弘さん 岡村デンタルクリニック院長 68歳
患者の人生に寄り添う使命
○…神奈川県歯科医師会の担当役員として災害時行動計画の取りまとめに携わった。その矢先、東日本大震災が発生した。東北の歯科医も多くが被災。神奈川県からも2次、3次、と被災地へ歯科医師団を送った。当時は役員として本部に残り、統制を図ったが「混乱もあり、決して計画通りにはいかなかった」と悔しさを滲ませた。
○…災害被災者の関連死には、水や歯ブラシなど口腔内をキレイに保つ用具が不足していたことなどから、誤嚥性肺炎を患ったケースが多くあった。「ぜひ非常用袋に歯ブラシを1本」と呼びかける。警察嘱託の警察歯科医会の副会長としても永年救急歯科医療体制の充実に尽力。歯型が身元確認の決め手になることもあることから神奈川歯科大の協力で、遺体の口腔内を診る研修にも何度も参加した。
○…東京の生まれ。父が歯科医で開業していたことから、歯科医の道へ進むのは「自然な流れだったかなぁ」と振り返る。日本歯科大学を卒業後、5年程医局員として残った後、現在のビルの隣地で開業。翌年、現地に移転した。父が存命だった頃は、実家を手伝うため、一緒に診療することもあったという。患者のライフスタイルに寄り添う期間が長い歯科医。「だからこそ貢献できることがある」と今後はメンテナンスや予防型へ患者に意識変化を促す方策も熟慮する。「歯科医がリラックスサロンのようになれば」と近い将来の青写真を描いた。
○…半袖の診察衣から覗く筋骨隆々な前腕は、10年以上続けるテニス練習の賜物。スクールでは「いつも怒られてます」と苦笑するが、運動は独学でなく「習う」のが好き。上達するのはもちろん「すべてを忘れてリフレッシュできる」とその効果を実感する。
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