いけ花展お茶会を開いたあさひ茶花道協会の会長を務める 小野木 富江さん 旭区在住 84歳
楽しみながら茶花道触れて
○…茶道や花道(かどう)の各流派が連携し、文化の普及を目的に活動するあさひ茶花道協会。今年4月に同協会の6代目会長として就任。約40人が所属する組織の長として、周囲と連携しながら会をまとめている。6月8日と9日には、生け花の展示や実演、お茶席など楽しめる催しを旭公会堂で開いた。「多くの来場者に、伝統文化を楽しんでもらうことができた」と笑みを見せる。
○…茶道に触れ始めたのは30代後半。暮らしていた集合住宅の婦人会茶道部に参加したことがきっかけ。「高校時代、友だちに茶道部に誘われた時のことを覚えていたんです」と振り返る。後の師匠である裏千家の講師に教わるうちに、その歴史や積み重ねてきた文化の奥深さに興味を持つ。講師の家に通いながら経験を積み、「宗富(そうふ)」の茶名をさずけられた。主催する教室では、「楽しみながら学びましょう」というスタンスで開き、一度離れた人も習いにくるという。
○…生まれは東南アジアで、太平洋戦争が始まる約8カ月前に家族と日本へ。知人の紹介で神奈川区に移り住み、結婚以来旭区に住んでいる。さまざまなことに興味を持ち、手芸やお香、ゴルフなど挑戦してきた。「それでも、ずっと続けてきたのは茶道だけ。今でも学ぶことが多い」と魅力を語る。
○…会員数の減少を同協会の課題に挙げる。同世代の脱退だけではなく、「魅力的なものが多すぎて、若者が茶道や花道を目にする機会が減っているのではないか」と考え、文化を体験する機会を作り、幅広い年齢の人に魅力を知ってもらおうとしている。「なんとなくで始めたことが、人生で役立つことがある」と自らの経験について話し、楽しさが広まることを望む。
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