地域内の移動手段確保を目的とした小型バスの運行が、旭区の本宿東部地区と川島町西地区において11月12日から始まった。鶴ケ峰駅や二俣川駅から遠く、路線バスも通っていない同地区にあって、地域住民の新たな足としての期待がかかる。
鶴ケ峰駅と結ぶ
運行区間は本宿東部地区、川島町西地区から横浜鶴ヶ峰病院を経由して鶴ケ峰駅まで。火曜、水曜、木曜(年末年始や祝日除く)の午前9時から午後3時まで、1日14便が走る。運賃は大人1人300円で、小児は150円(大人1人につき未就学児2人まで無料)。高齢者割引カードを提示する70歳以上の人は100円となる。日本交通横浜(株)=戸塚区=が事業者として協力し、ミニバン型の小型車両(乗車定員6人)で運行する。
道狭く、坂多い
両地区は道路幅が狭いため、路線バスの運行が難しい。丘の上で坂も多く、徒歩での移動に苦労を伴うという。
本宿東部自治会の山屋民世会長は「鶴ケ峰駅への買い物や病院の帰りは坂を上る必要がある。高齢者には負担になり、困っているという声も上がっていた」と話す。
そこで本宿東部地区では、旭区社会福祉協議会や市の協力のもと、昨年2月に「あいのり」タクシーの実証実験を開始。同11月からは同じ課題を抱える川島町西地区も交えて実施されていた。
その中で「スマートフォンのアプリを用いた予約が手間になる」「乗車の1時間以上前に予約しないといけない」などの課題が浮上。旭区の担当者によると「今年1月末時点で一日あたりの利用者数は3・1人と少ない状態だった」という。そこで、市と自治会が協議し、小型バスでの定期運行に決定した。
予約不要で乗車定員も増加するなどメリットも多いが、本宿東部地区内の停留所が2つしかないという課題もある。川島町西町内会の佐々木茂男会長は「これからの運行の中でその都度工夫などを行い、良い方向を探っていきたい」と語る。
運行予定は2年間。事業全般の問い合せは都市整備局都市交通課【電話】045・671・3800。
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