今年6月末までに米軍から日本に(防衛省)返還される予定の上瀬谷通信施設。このほど跡地利用に関して区が実施したアンケートで、回答者の約7割が「緑を享受する首都圏郊外の自然レクリエーション空間」が望ましいと選択したことがわかった。
横浜市内の米軍施設のうち、最大の面積を占める上瀬谷通信施設。総面積は約242haで、国有地が約110ha、民有地が約110ha、市有地が約22ha。民有地の多くが畑を中心とする農地として利用されており、敷地内には野球場も設置されている。市では今年度から「跡地利用基本計画」の検討をスタート。民間土地所有者や周辺住民らの意見を聞きながら検討を進め、跡地利用計画の具体化を図っていく考えだ。
瀬谷区では昨年10月26日から今年の1月31日まで、区役所や図書館、地区センターなどに配布されたパンフレットやホームページで跡地利用に関するアンケートを実施。10代から70代以上まで幅広い年代から466通の回答が集まった。
2006年6月に策定された「米軍施設返還跡地利用指針」で掲げた4つの方向性に対し質問したところ、68・2%の人が「緑を享受する首都圏郊外の自然レクリエーション空間」を選択。次いで「広域の防災活動拠点・広域機能の立地」が39・7%、「持続的で魅力ある都市型農業の振興」が23・6%、「交通利便性の向上に資する基盤整備」が20・4%、無回答が9%だった(複数回答)。
回答者の76%が記入した自由意見では「施設の整備要望」が52・1%と、最も多かった。そのうち交通など利便性の向上や地域活性化に資する施設設置を望む意見が148人、農地や公園など現状の土地利用を継続した施設が130人、大規模な土地を活用した施設が52人だった。また、施設整備や開発に反対する意見も32人から寄せられた。区では今後も「跡地利用基本計画」検討の節目節目で、引き続き区民に要望や意見を聞いていくとしている。
薬師寺えり子区長は「区民の皆さんの関心や期待が大変高いことを改めて実感した。区民の願いがしっかりと計画に反映されるよう努めたい」と話した。
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