ITやAIによる未来社会をリードする女性を育てようと、(公財)日産財団(志賀俊之理事長)が新設した「第1回日産財団リカジョ賞」において、瀬谷区の(一社)横浜すぱいすの古川三千代さんによるプログラミング事業がグランプリを獲得した。
同賞の対象となるのは、全国の小中学校や博物館などの教育施設において、女子児童・生徒の理科への興味関心が深まったと評価できる取り組み。具体的には理科や生活科を中心とした授業、サイエンスショーのイベントなどで、顕著な実績があったものが対象となる。
同賞には全国各地から14件の応募があり、4候補を選出。「第6回日産財団理科教育賞」の表彰と合わせて、7月26日にグランプリが発表され、古川さんと福島市立渡利中学校の菅野俊幸さんが選ばれた。
「裾野を広げたい」
古川さんの取り組みは、「プログラミング体験でロボットが活躍する未来型キャリアに命を吹き込むのは女子」と銘打つ教育支援事業。プログラミングとは、コンピュータを思い通りに動かすために指示を与える行為で、2020年度から全国の小学校で「プログラミング教育」が必修化される。
瀬谷区を始め市内の各学校で、ロボット製作やプログラミングを実践する、出張型の「課題解決型ロボットプログラミング教室」を続けてきた古川さん。技術の習得を促すとともに、新たな教育の在り方を示したとして評価された。「周りの人たちからも『良かったね』と声をかけてもらえて嬉しいです」と喜んだ。
古川さんは、市内中学校の理科教諭として長年勤めた経験を生かし、退職後の2016年から、子どもの健全育成に関するさまざまな活動を行う横浜すぱいすに参加。プログラミングについて、「学習意欲の向上や仲間との協力、論理的思考を育てるなど、一石三鳥以上の効果がある」と語る。専門的な知識を身に付ければ、自宅で子育てする女性が活躍できる分野であるとも説明。「子どもの吸収力は凄いと実感している。理科好きの裾野を広げたい」と期待を込め、今後も各校での出張教室を続けるとしている。
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