瀬谷の生き物だより【114】 文:清水道夫(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同上)
この時期、街中を散策していると、街路樹のハナミズキの花が目を楽しませてくれる。ハナミズキは北米原産で、4〜5月に4枚の白、または淡紅色の4〜6センチの苞葉(ほうよう)(花弁ではない)の中央に多数の黄緑色の小花を球状に付ける。秋には紅葉と美しい艶のある赤い実が目立つ。春から秋まで楽しめる樹である。
木がミズキに似て花が目立つことからハナミズキ(花水木)と名が付いた。また、花が日本に自生する同じミズキ科のヤマボウシ(山法師)のそれと似ていることから、別名アメリカヤマボウシとも言う。
ハナミズキが日本に渡来したのは大正の初めで、明治45年に当時の東京市長・尾崎行雄が日米親善の目的で米国の首都ワシントンに桜の苗を寄贈した際の返礼として米国から送られてきたもの。その後、街路樹や公園樹、庭木として全国に広まり、街路樹としては特に人気の高い木の一種である。ただ高温と乾燥に弱く、またうどん粉病などにかかりやすい難点があるとのことで、植える場所には注意が必要とのことである。
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