瀬谷消防署や瀬谷警察署などが7月30日、暴走車両による無差別テロを想定した合同対応訓練を瀬谷駅の北口駅前広場で行い約50人が参加した。9月から始まるラグビーワールドカップ2019や来年の東京オリンピック・パラリンピックなどに向けて、関係機関の連携強化などを図る狙いだ。
訓練は、消防署の熱中症広報イベントの最中に、不審車両が猛スピードで突進。歩行者を次々と跳ね飛ばして停車した後に、包丁を手にした運転手が暴れ出したという想定のもと実施された。消防署によると、テロの種類には爆弾などを使った爆発災害や化学災害などがあるが、近年は簡単に実行できてしまう無差別テロも世界各地で発生。車両を用いたケースもあり、今回のような想定を採用したという。訓練の実施時期については、横浜市で決勝戦などが開かれるラグビーワールドカップが来月から始まることや、来夏の東京五輪に向けて暑い中での活動状況を検証する目的もある。消防署と警察署に加えて、相模鉄道(株)と瀬谷区役所も参加した。
訓練では、通報で駆け付けた警察官4人が警棒やさすまたで犯人を取り囲みながら制圧して逮捕。さらに、消防署の救急隊員がけが人の手当ての優先度を付けるトリアージを行うとともに、暴走車両の下敷きになった負傷者を救出した。
警察署の田島充署長は講評で、「万が一テロが発生した場合には、犯人の早期検挙はもちろん、被害の拡大防止、被害者の救助に万全を期して欲しい」と参加者に呼びかけ。消防署の西川浩二署長は、2013年に発生した米国ボストンマラソン爆弾テロなどスポーツイベントをターゲットにした事件に触れながら、「今回の訓練で見つかった課題を各機関がしっかり検証、情報共有して体制づくりを進めていきたい」と意気込んだ。
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