瀬谷西高校の演劇部が、1月25日から2月2日にかけて開かれた「第55回 関東高等学校演劇研究大会」に神奈川県代表として出場し優良賞を獲得した。同部が関東の舞台に立つのは初。今大会で引退となった3年生を中心に、「ONE TEAM」で演技を磨いてきた成果が実を結んだ。
「ONE TEAM」で臨む
1978年創立の同校。顧問の小杉隆一教諭によると、演劇部の創部時期は定かでないが、過去に県大会に出場した実績があるという。今年度は1年から3年まで11人が所属。演技指導は、中学で演劇部に所属していた人が多い3年生が担った。今年度の部について「ONE TEAMという言葉がぴったり」と小杉教諭。学年の垣根を越えて仲が良いだけでなく、良い劇を作るために率直な意見をぶつけ合い、時に涙しながら稽古を続けてきたという。
同部が今年度の劇に選んだのが、大分県の教諭・中原久典さんが作った「それでもだれかとつながってる」。小杉教諭が台詞を一部変更するなど「潤色」した。2人の女子高生と、それぞれの母親のやりとりを通じて人のつながりを描く作品で、「お客様が感動してくれる作品だと思い選びました」と3年生の松尾陽菜さん。夏頃から稽古を始め、一つひとつの演技を緻密に仕上げた。
「泣いて笑い作った劇」
同部は昨秋の横浜市の地区と中央大会をそれぞれ勝ち進むと、神奈川県高等学校演劇発表会に出場。高い評価を得て最優秀賞や県教育長賞などを受賞し、初となる関東切符を掴んだ。
関東大会は静岡県で25日と26日に、長野県で2月1日と2日に開かれた。瀬谷西は25日のトップバッターとして登場。観客や会場が”温まっていない”状態での難しい演技だったが、舞台に上がれば役に入り込み緊張も吹き飛んだという。「大好きなメンバーといつも通り楽しく劇をできました」と松尾さんは振り返る。
小杉教諭は「他の誰に言われるでもなく、生徒自ら考えて主体的に劇を仕上げていった」と部員たちの姿勢を高く評価。松尾さんは「関東大会に進めるなんて、奇跡の様でした。たくさん泣いて笑って作った劇。このメンバーで関東に出場できて本当に嬉しかったです」と笑顔で話した。
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