コジュケイ 文:清水道夫(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同) 瀬谷の生き物だより132
瀬谷市民の森を散策していると、突然森の奥から「ピッ、ピッ、ピュクイ」と大きな声が聞こえることがある。一般に「ちょっと来い」と聞き做(な)しされているコジュケイ(小綬鶏)の鳴き声である。
本種は中国南部に分布する鳥で、大正時代に狩猟鳥として関東で放鳥されたものが、現在は積雪地を除き全国的に分布する様になった。キジ科に属し、体長は27cm程で小さな鶏という感じ。額から過眼線・喉下は青灰色、頬から頸横は赤褐色、体の上面は茶褐色と白黒の斑模様、腹部は黄橙色に褐色の斑があり、カラフルな鳥である。雌雄同色で雄には蹴爪がある。平地から低山帯の林縁や下藪の茂みに数羽の群れで棲息し、草や木の実、昆虫、クモ等を採餌する。
普段は開けた場所には余り姿を現さないが、何かに驚くと低く飛び上って逃げることがある。
市民の森や東山の水辺・貉窪公園などで鳴き声を耳にしたら静かに近づいてみよう。茂みや落葉の間で餌を探しているコジュケイの姿が見られるかも。
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