ラミーカミキリ 文・写真:中村多加夫(瀬谷環境ネット) 瀬谷の生き物だより137
初夏、カラムシの葉に背中がパンダ模様のカミキリムシを見る事がある。カミキリムシ科のラミーカミキリだ。体長は雄が15mm、雌が20mm程度。頭頂部は黒く、正面は白緑色で複眼は黒。胸部背面に丸い黒紋が1対あり、前翅の肩部と端部に大きな黒紋を持つ。触角は体長と同程度の長さである。容姿はまるでブリキのロボット、或いは燕尾服のホテルマンの様にも見える。
動きは活発で特に雄は雌を求めて良く飛び回る。カメラを近づけると素早く飛翔して逃げ、捕えようとすると擬死して地表に落下する。
イラクサ科のカラムシや、アオイ科のアメリカフヨウなどを食草とし、幼虫は食草の茎の内部に侵入して越冬する。中国、東南アジアが生息地で1873年、日本で初記録があり、繊維植物のラミー(ナンバンカラムシ)の栽培と共に侵入し、それが名前の由来となっている。
神奈川県では1980年代に増え始め、筆者は、2013年7月に瀬谷市民の森で初めて確認した。今では普通に見られる様になり、温暖化の影響が大きいようだ。
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