瀬谷さくら小学校(池田千晶校長)の6年2組の児童がこのほど、校内3カ所の階段に「さくら」「たいよう」「にじ」という名前を付けてピクトグラムを作成。階段の近くにピクトグラムを表示することで、災害時に素早く避難できる環境づくりを目指した。
中央・東・西と3カ所の階段がある同校。6年2組の児童は、低学年生や来校する地域住民など誰でも覚えやすく、災害が起きた時の避難先を分かりやすくしようと、それぞれに名前を付けた。中央は同校シンボルの「さくら」、朝陽が昇る東には「たいよう」、図工室やキッズクラブなど近くにさまざまな教室がある西はカラフルな「にじ」と命名した。
階段の名前が一目で分かるようにと、視覚的に意味を伝える絵記号「ピクトグラム」作りにも挑戦した。グラフィックデザイナーの中山典科さんを学校に招き、その役割などを学習。児童が考えた図案を、中山さんが仕上げて完成した。木製ブロックを組み合わせて造形したピクトグラムは、各階段の1階の壁に貼り付けられている。
より良い学校に
このプロジェクトは総合学習の一環。卒業に向けて、「お世話になった学校をより良くしたい」と昨年4月に始まった。当初は階段に色を塗ることを考えたが、社会には色覚障がいのある人などがいることから、伝わりやすい「形」を重視。愛称を決めて、ピクトグラムを作ることになった。
作成にあたり、タブレット端末による全校アンケート調査も実施。複数のピクトグラム案から分かりやすいものを選んでもうらうなど、工夫しながら学習を進めた。
「子どもたちは防災に加えて、ユニバーサルデザインなど福祉の視点も学びました」と担任の高橋弘樹さん。プロジェクト実行委員のメンバーである平井心陽(こはる)さんは「ピクトグラムを学ぶことを通じて、色々な人と関わることの大切さを知ることが出来ました」と学習を振り返る。同じく実行委員の高橋千幸(ちせ)さんは「小さい子たちが避難訓練の時に、どの階段から逃げればよいか分かるようになって欲しい」と期待していた。
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