自然環境保護に取り組む区民団体「楽竹会」がこのほど、創立20周年を迎えた。同会は2002年に結成され、荒廃竹林の整備などに取り組み、現在は養蜂事業にも注力している。
活動拠点は阿久和南の窯場。竹藪に囲まれた窯場には、手作りの焼き釜や燻煙処理窯があり、これだけの設備を持つ団体は珍しいという。「土地の持ち主である相原さんのご協力があってこそ。感謝の想いしかありません」と初代理事長の奈良部岩次さんは話す。
主な活動は荒廃竹林の整備。竹林伐採や炭焼きのほか、竹炭や工芸作品を制作。また、これまでにオリジナル楽器「竹琴太鼓」を用いた高齢者福祉施設での訪問演奏や、小・中・高生の学習支援も展開してきた。
第二の人生謳歌
同会は定年退職した地域住民らが現役時代の知識や経験を生かして、「自然を次世代に引き継ぎながら第二の人生を謳歌したい」と設立。05年にはNPO法人化した。奈良部さんによると、宮沢や東山のふれあい樹林の管理などを目的に1994年に設立された「宮沢の森愛護会」を先駆けとして、この時期は和泉川沿いや宮沢地区で様々な自然環境保護団体が誕生したという。
同会が今、注力しているのが二ホンミツバチの養蜂。同会を始めとして様々な自然環境保護団体の有志が参画する「2030SDGs探訪の会」の活動の一環として、養蜂事業に取り組む。高齢でも負担が少なく始められるのが養蜂の魅力だそうで、現在は区内6カ所に16個の巣箱を設置。現理事長の畑武士さんは「二ホンミツバチを巣箱に定着させるのは難しが、それが楽しいところでもある」と語る。
同会は今年、「NPO法人」としての活動に一区切りをつけた。「今後は新たな視点に立って活動を推進していきたい」と奈良部さん。NPO法人として培った自主性や先見性、多様性などを生かしながら、新しい展開を模索していくという。また、「自然環境活動を通じて住民同士の交流を図り、地域のふれあい作りを進めていきたい」と意欲を見せている。
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