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瀬谷区版 公開:2022年10月13日 エリアトップへ

相鉄東急直通線 開業まで半年に迫る 交通戦略担当に聞く

社会

公開:2022年10月13日

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広域的な鉄道ネットワークを形成する(西武線は直通運転なし)
広域的な鉄道ネットワークを形成する(西武線は直通運転なし)

 相鉄沿線から都心や新横浜へのアクセスが向上する「相鉄・東急直通線」(相鉄新横浜線・東急新横浜線)。2023年3月の開業まで半年を切るなか、本紙では9月29日に相模鉄道(株)の経営企画部課長で交通戦略担当の井上剛志氏にインタビューを行った。井上氏は工事の進捗から開業で見込まれる効果など、多岐にわたる内容を語った。

 --工事の進捗は。

 「鉄道・運輸機構による工事は概ね完了に近づいており、7月にレール締結式が行われました。年内には新線区間の習熟運転も始まる見通しで、開業に向け順調に推移しています。新駅の新横浜駅の整備工事も進んでおり、年内にお披露目できればと検討しています」

都心や新横浜が近く 

 --開業によって沿線住民の生活はどのように変わるのか。

 「大きく2つのメリットがあり、1つは都心に出るのが便利になることです。今でも(19年開業の)相鉄・JR直通線で渋谷・新宿方面に乗り換えなしで行けますが、相鉄いずみ野線からの直通列車は運行していません。相鉄・東急直通線はいずみ野線からも直通列車を運行する予定で、直接都心に行けるようになります。本線沿いにお住いの方々にとっても都心への直通列車が増えて利便性が高まります」

 --次のメリットは。

 「新横浜へのアクセスが大幅に向上すること。今は横浜駅経由で向かう必要がありますが、相鉄・東急直通線が開業すれば直接行けるようになります。二俣川駅から新横浜駅までは約11分で到達できる想定で、かなりの時間短縮を見込んでいます」

 --開業後、相鉄として期待することは。

 「都心や新横浜へのアクセスが向上して便利になることで、相鉄沿線の住民の皆さまの定住志向が高まれば。また、県内各地の方々、さらには都内や埼玉県、千葉県の方々にも相鉄沿線地域への関心を持って欲しいです。相鉄線の課題に神奈川県を離れたところでの知名度があり、直通線開業は魅力を知ってもらう大きなチャンスだと考えています。沿線に暮らす人が増えれば地域活性化にもつながるはずです」 

関東初のサービスも

 --9月に新サービス「YOKOHAMAどっちも定期」を発表した。

 「西谷駅から新横浜駅間を含むIC通勤定期乗車券を持っていれば、相鉄本線の横浜駅で乗り降りできます。追加運賃が発生しない点が特徴で、関西では阪神電気鉄道(株)が同様のサービスを導入していますが、関東では初。3月の開業に合わせて発売する予定です」

 --導入の目的は。

 「相鉄線は様々な経路で色々な場所に行けるという特徴があり、直通線が開業することでその特徴がより強まります。沿線にお住いの方々には横浜駅に行きたいという人も多く、『どっちも定期』を活用してもらうことで、平日は直通線を利用しつつ、休日は横浜駅に行くなど相鉄線をより楽しんで欲しいです」 

運賃は認可申請中

 --相鉄・東急直通線の直通運転の区間は。

 「相鉄本線・いずみ野線、東急東横線・目黒線に接続し、東京メトロ南北線・副都心線、都営三田線、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線、東武東上線まで直通運転を行います。具体的な行き先の駅は検討中です」

 --運賃や運行計画の発表時期は。

 「運賃は8月に国土交通大臣に認可申請しており、認可が下り次第詳細を発表します。運行計画は調整中で、年内に何かしらの発表ができればと考えています」

選ばれる沿線に

 --最後に沿線住民にメッセージを。

 「相鉄沿線は道路の利便性も高く、箱根や江の島など観光地からも近い。直通線で都心や新横浜へのアクセスもさらに良くなり、とても便利で良い地域だと胸を張って言えます。ぜひ多くの方に移り住んで欲しいですし、沿線住民の方々にはずっと住み続けてもらえれば嬉しいです」

取材に答える井上氏=相鉄本社・9/29
取材に答える井上氏=相鉄本社・9/29
相鉄・東急直通線用の新型車両21000系(東急線内は目黒線直通用)
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