区内相沢で就労継続支援B型事業所「ぱんの木」を運営し、障がい者の生活を支援する(株)MTH(安田智考代表取締役)が、中屋敷3丁目の遊休農地を活用したハーブ栽培などに取り組む。同事業所の利用者が専門家らの協力を受けながら苗植えや収穫を行う予定で、安田代表は「瀬谷の大地と自然を感じながら農業に取り組む『農福連携』と『地産地消』の推進に向けて踏み出したい」と意気込む。
瀬谷区や泉区で生活支援事業所やグループホームを営む同社。ぱんの木は主に弁当の調理や販売、配食、アート作品の作成、清掃などを手がけてきた。
中屋敷の畑は、横浜市による農地復元支援事業の一環として借り受けたもので、広さ約1430平方メートル。昨年末から開墾を続け、2月に完了した。
耕作できるようになった農地では、利用者がローズマリーやバジル、ホーリーバジルなどを育てる。5月には地元の小学生や連携団体などと一緒に苗を植える予定で、夏以降の収穫を見込んでいるという。
地域団体とコラボ
一連の活動には若手の農業従事者が集う「峰農園」(峰尾昂征(たかゆき)園主)や、養蜂を行う「一般社団法人 セヤミツラボ」(山口正斗代表理事)も連携している。同農園はこれまでに不耕起栽培による野菜づくりに取り組んでおり、今回は同地で2月から栽培開始。既に小松菜や水菜、大根などを収穫している。峰尾園主は「私も瀬谷区育ち。地元を盛り上げる活動に加わることができてとてもうれしいです」と話している。
同法人は市民有志らが約1年前に結成。区内で育てたミツバチから採れる蜜を使い、地域の名産品を作ることなどを活動目的としている。これまでは上瀬谷を拠点としていたが、同社の取り組みに合わせて移転。農地の一角で西洋ミツバチの養蜂に取り組んでおり、採蜜を目指す。山口代表は「将来的に子どもたちなどが養蜂を体験できる機会を作れれば」とアイデアを温めている。
ハーブや野菜、蜂蜜を用いた商品づくりも模索しているという3者。体験イベントも検討しており、安田代表は「協力して農福連携と地産地消を推し進めたい」と語るとともに、「(ぱんの木の)利用者がさまざまな人たちと触れ合えれば」と期待している。
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