区民有志が定置網漁船「瀬谷丸」を岩手県大槌町に寄贈してから10年になることを記念した式典が、9月16日に大槌魚港で開催。NPO法人瀬谷丸(露木晴雄理事長)のメンバーなど50人が参加した。
瀬谷丸は、同法人の前身にあたる「三陸沖に瀬谷丸を!実行委員会」の働きにより寄贈された。東日本大震災で被災した大槌町の漁師から「仕事するための船がなく漁ができない」と伝えられた区民有志らが同委員会を立ち上げ、2012年3月から5月にかけて募金活動を実施。地域の住民や企業、団体から寄せられた約3600万円を元手に建造された瀬谷丸は13年5月に完成。同年9月の初漁以来、大槌町の漁業に貢献してきた。
同法人と新おおつち漁業協同組合の交流は長く続けられており、瀬谷丸で漁獲された魚が区内スーパーで販売されるなどしていた。
曳き舟まつりも
16日の式典には露木理事長や瀬谷区副区長、同組合の関係者らが出席。あいさつに立った露木理事長は「支援を継続していきたい」と述べた。
式典後の「曳き舟まつり」には瀬谷丸も参加。大漁旗などが飾られた10数隻の船舶が大槌湾内を巡ると、港に集まった観客は大きな盛り上がりを見せた。交流会では、瀬谷丸の方針について意見交換が実施された。
露木理事長は今回の交流について「節目の年に、改めて現地との絆を確認できた」とコメント。同法人は今年、横浜市の市民活動推進基金(よこはま夢ファンド)に登録。助成金などの支援を受けられる環境が整ったことで、多くの貢献ができると述べた。
同組合総務部の猪又明敏さんは「今まで多くの支援をいただき感謝しかない」と話す。「27年に開かれる国際園芸博覧会など、さまざまな面でお返しをしていけたら」と語った。
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