高齢者の自立支援に積極的に取り組む事業所を横浜市が認証・表彰する「みんなにやさしい介護のプロを目指す」プロジェクト。2023年度の表彰事業所がこのほど発表され、(株)アイシマ(本社/瀬谷区卸本町)の運営する「小規模多機能型居宅介護事業所パレット」(旭区)が選ばれた。
2018年度に始まった同プロジェクトでは、効果的な機能訓練などを手がける事業所を評価。好事例を共有することで、市全体の介護サービスの質向上を図る。
今年度は18事業所が認証を受け、このうち特に優れているとして8事業所が表彰された。表彰式は11月10日に市役所で行われた。
交流と自立支援目指し
パレットは2020年4月に旭区善部町で開所。通い・訪問・宿泊などを組み合わせたサービスを提供している。
管理者の水島雅美さんによると、開所の時期とコロナ禍が重なり、思うように活動できない時期が続いたという。そのような中、利用者の地域交流と自立支援を目指して22年7月に始まった取り組みが「こどもボランティア隊」だ。職員の子どもたちによって結成されたグループで、主に長期休みなどの時期に施設を訪問。利用者との作品作りや遊びのほか、配膳や掃除などの手伝いも担った。今年8月の夏祭りには準備から参加し、段ボールで屋台を作るなどしたという。
「利用者様は子どもたちが来ると、目を細めてニコニコと嬉しそうにしています」と水島さん。お手玉の作り方や遊び方などを同隊のメンバーに教えることもあり、「受け身ではなく積極的に行動し、脳の活性化や意欲の向上につながったと思います」と手ごたえを感じている。また、親の働く姿を見たり、介護現場を体験したことは子どもたちにとっても貴重な経験になっており、「高齢者との触れ合いを通じて知識や理解を深め、他者をいたわる気持ちを覚えることは大事」だとして、今後も同隊を継続していく方針だ。
表彰を受けて水島さんは、「ますます笑顔が増えるように、利用者様・職員・家族・地域にとって『優しい事業所』を目指して今後も自立支援に向けた取り組みを続けていきます」と意欲を見せている。
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