瀬谷の生き物だより【102】 文:清水道夫(瀬谷環境ネット) 写真:中村多加夫(同上)
イソヒヨドリ(磯鵯)の名前は、海岸に棲むヒヨドリに似た鳥という意味だが、実はヒタキ科(ツグミ)の仲間で、国内では北海道以外で留鳥、体長は23cmとツグミとほぼ同大。体色は、雄は頭、背、胸が濃い青色、腹部から下尾筒が煉瓦色のツートンカラーで非常に美しい。雌は全身灰褐色に黒褐色の波模様がある地味な色合いをしている。
その名の示す通り本来は海辺の鳥で、海岸の岩場、岩壁や礫(れき)地、河川などに生息し、甲殻類やフナムシ、昆虫、トカゲなどを捕らえて餌としている。
県内では以前から山地の湖や川沿いの地区でよく観察されている。近年、市街地に生息する例が各地で見られる様になり、瀬谷区内でも和泉川沿いや三ツ境駅周辺などで観察される例が増えている。
雄雌とも「チョチー ピイピイ チー チュー」などと良く通る美しい声で囀(さえず)るので、聞き慣れない鳴き声を耳にしたら辺りの電柱や屋根の先端などを注意深く探してみよう。運が良ければ、幸福の青い鳥が見つかるかも。
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