瀬谷の生き物だより【106】 文:今野紀昭(瀬谷環境ネット) 写真:中村多加夫(同上)
秋は鳥たちの移動、渡りの季節だ。繁殖を終えた小鳥たちは高地から低地へと移動、渡り鳥は北から南へと海を越えて越冬の為日本列島に飛来する。イソシギもそんなシギ・チドリの一種で中部地方以北では夏鳥として渡来し、その他の地域では留鳥として分布する。生息環境は広く海岸の干潟や岩礁から草原、田畑の水辺と広く生息し和泉川流域でも見られる。
イソシギはチドリ目シギ科の鳥で、体長は20cmでムクドリよりは小さい。背・上面は暗褐色で腹部・下面は白色。この白色部は肩にも斑がはっきり見られ、良く似たクサシギとの識別点になる。雌雄同色で、ゴカイやカニ、昆虫等を食し、採餌の動作中に尾を上下によく振るので遠くからでもその姿が知れる。
単独でいる事が多い。名画「いそしぎ」の主題歌で「シャドウ・オブ・ユア・スマイル」の甘く哀愁を帯びたそのメロデイは広く愛されているが、その姿を和泉川や近くの水辺で「ツィリーリー」と鳴きながら白帯の見える翼を小刻みに羽ばたいて水面を低く飛ぶ姿を自分の目で追って見るのはどうでしょう。
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