瀬谷の生き物だより【111】 文:清水道夫(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同上)
上空を黒い鳥が数羽隊列をなして飛んでゆくのを見ることがある。よく見るとカラスなどと異なり翼が体の中央部分から出ている。カワウである。
カワウは東北地方以南の沿岸や内陸の湖沼、大きな河川に棲む留鳥で、体長80cm、翼開張は130cm、体色は暗い褐色あるいは黒色の大型の水鳥である。瞳が緑色で翡翠のように美しい。成鳥は繁殖期には頭頂から首にかけて白色となる。
水辺近くの樹上で繁殖し、近くの湖沼、河川等で魚を捕って餌としている。集団で魚の群れを追い込み一斉に大量の魚を捕らえる習性がある。この為、川や湖を管轄している漁業者から睨まれる存在となっている。
区内では、境川や宮沢遊水地で1、2羽のカワウが飛来し採餌をしている。時に電柱等に止まって翼を広げているのを見ることがある。潜水して魚を捕らえ易い様に他の水鳥に比して羽の油分が少ないので、濡れた羽を乾かす必要があるのだ。
尚、よく知られている鵜飼いには、同じ仲間の少し大きいウミウが使用されているとのことである。
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